トイレの水が少しずつしか流れなくなり、「このままだと完全につまってしまうのでは?」と不安になっていませんか?
実はトイレの流れが悪くなることは、深刻なつまりの前兆サインかもしれません。でも安心してください。この記事では、トイレつまりの初期症状を見逃さず、適切な処置を行うために必要な状況把握の方法をご紹介します。
トイレが少しずつ流れる原因を特定しよう
トイレが少しずつ流れる状態になったとき、まず考えるべきことは「何が原因でつまっているのか」という点です。トイレつまりの原因を把握することで、適切な対処法を選べるようになります。原因によっては自分で解決できることもあれば、プロの手を借りた方がよい場合もあるでしょう。
原因を特定するためには、最近トイレに何を流したかを思い出すことが大切です。トイレつまりの原因は大きく分けて「流してもよいもの」と「流してはいけないもの」の2つのパターン。
それぞれの特徴を理解して、あなたのトイレつまりの原因を探りましょう。
トイレに流せる紙と汚物の適切な量とつまりの関係
トイレに流しても問題ないものは以下のとおりですよね。
- トイレットペーパー(適量)
- 人間の排泄物
- トイレ用洗剤
しかし、量が多すぎると少しずつ流れるトイレつまりの原因になることがあります。
トイレットペーパーは水に溶けやすく作られていますが、一度に大量に流すと便器内の配管の中で固まってしまうことがあるのです。
一度に流す量は調整し、控えめにすることが重要です。便器の半分以上うまってしまうようなら、複数回に分けて流すことをおすすめします。
また、トイレットペーパーの種類によっても溶けやすさが異なります。特にダブルや、ウォシュレット専用トイレットペーパーなどの分厚いもの。これらを使用する場合は、より少ない枚数で使用するよう心がけた方がよいかもしれません。
また便の状態はどんなだったでしょうか。
便秘気味で、久々の排泄だったので容量が大だったとか、水分量が少なく、硬めの便だったということはないでしょうか。
トイレが少しずつしか流れない状態になったときは、大量のトイレットペーパーを流してなかったか、あるいは便の状態は通常(バナナ1個分)より流れにくい形状ではなかったかなどを振り返ってみてください。
もし思い当たる点があれば、それが原因である可能性が高いと言えるでしょう。
少しずつ流れる原因になるそれ以外のもの
トイレつまりで少しずつしか水が流れなくなる主な原因として、排泄の際、本来流してはいけないものがうっかり便器内に落ちてしまったということはないでしょうか。
生理用品やホッカイロなどの水に溶けない製品が挙げられます。これらの製品は水を吸収して膨らむ性質があるため、トイレに流すと深刻なつまりを引き起こします。
生理用品がトイレつまりを起こす理由
水を吸って膨らむように設計されている
どちらも紙と違い、水に溶けない素材で作られている
特にナプキンは水を含むと元の大きさの3~5倍に膨らむことがあります。これが管の中で膨らむと、水の流れを徐々に妨げ、「少しずつしか流れない」状態になるのです。
ホッカイロもトイレつまりの厄介な原因です。中の鉄粉や活性炭、塩などの粉は、水に触れると固まりやすい性質があります。トイレに流したホッカイロはパイプの中で固まり、水の通りを悪くします。
トイレの流れが悪くなり、最近これらのものを誤ってトイレに流した記憶がある場合は、それが原因かもしれません。
特に、さっき落としたのではなく、ここ数日で落としたかもしれない。といった曖昧な場合、自分で解決するよりは、早急に専門家に相談した方がよいかもしれません。
おもちゃや携帯電話による少しずつ流れるトイレの特徴
子どものおもちゃや携帯電話などの固いものがトイレに落ちた場合、明らかに水に溶けないうえに、形が不規則なため、パイプ内で複雑なつまりを起こします。
最初は少しずつ流れる状態から始まり、日が経つにつれて状況が悪化します。また、排水溝から空気を含んだゴボゴボといった音がし、水位も不安定に変動します。
こうなってくるといつ完全につまるか不安な日々を過ごさなくていけなくなります。
配管の狭いところで詰まって、大きなトラブルになる前に、迷わず業者に連絡した方がよいでしょう。
特に小さなお子様がいる場合は、流してはいけないものを知らず知らずのうちに流されてしまったといったケースが多々あります。
トラブルが起きた場合は、早めの対処が必要です。
少しずつ流れるトイレの水位の変化を確認する
トイレつまりを診断する上で、水を流した後の水位変化は非常に重要な情報です。水位がどのように変化し、どのくらいの時間で元に戻るかを確認することで、つまりの程度や性質についての手がかりが得られます。適切な対処法を選ぶために、じっくりと観察してみましょう。
トイレが少しずつ流れるときの水のたまり方の違い
トイレが少しずつ流れる状態になったとき、水のたまり方には特徴的なパターンがあります。これを正確に観察することで、つまりの種類や位置についての重要な手がかりが得られます。
水のたまり方の主なパターンは以下の通りです。
通常より水位が高いまま維持される場合
強いつまり(水が通過しない)
自力での対処が難しいケースが多い
水位が通常だが、流すと徐々に上昇する場合
軽いつまり(水が通過する)
自力での対処が成功する可能性がある
水位が不安定で上下する場合
部分的なつまりが生じている
水の圧力でつまりが移動している可能性がある
つまりの原因物が不規則な形状である可能性が高い
例えば、子どものおもちゃなどの固形物がつまっている場合、水位が不安定になることが多いです。
一方、トイレットペーパーの詰まりの場合、一度は水位が上昇するものの、ペーパーを水か通過するため、時間をおけば元の水位に戻ります。
少しずつ流れるトイレ水位の回復時間から判断できること
トイレが少しずつ流れる状態になったとき、水を流した後に元の水位に戻るまでの時間は、つまりの程度を判断する重要な手がかりになります。この回復時間が示す意味を正しく理解することで、トイレつまりの状態をより正確に把握できます。
水位回復時間と意味するつまりの状態
3分以内で戻る場合
- 部分的な小さなつまりである可能性が高い
- 水の流れを妨げてはいるが、完全に遮断していない
- つまりの原因物が小さい、または柔らかいもの(水が通過できるもの)
- つまりが比較的新しく形成されたものである
具体的な原因としては:
トイレットペーパーの詰まり
汚物
髪の毛や繊維質のものが絡まっている
便器内の汚れの蓄積
5分以上かかる場合
- つまっているものが大きい、固い、または複雑な形状である
- 水の流れがかなり制限されている
- つまりが長期間にわたって形成されてきた可能性もある
- 対処が必要である。場合によっては作業が困難な可能性もあり
- 専門家への相談を検討すべき段階
具体的な原因としては:
生理用品やおむつ
子どものおもちゃや大きな異物
長年の汚れの蓄積による経路の狭窄
水位回復時間は、つまりの「重症度」を示す目安と考えることができます。
例えば、トイレットペーパー詰まっている場合は、詰まった直後であれば、回復時間が比較的短いことが多いです。
一方、便そのものが詰まってしまっている場合、便の形状によっては完全封鎖の可能性もあり、少量ずつ通過するものの、数時間かかる場合もあります。
トイレに流してよいもの、つまり汚物、トイレットペーパーが詰まりの原因であることがわかっている場合は、自力で対処を試みるのも良いですが、生理用品やおむつのような水を吸収して膨らむものがつまっている場合、また基本的には流してはいけないものがつまっている可能性がある場合は専門業者に依頼することをおすすめします。
トイレが少しずつ流れる状態での詰まり位置特定法
トイレつまりの効果的な対処には、詰まりの位置を正確に特定することが重要です。位置によって最適な対処法が異なるためです。ここでは、専門的な道具を使わなくても詰まりの位置を推測できる方法をご紹介します。
すぐに水が逆戻りする少しずつ流れるトイレの特徴
トイレを流したときに水がすぐに逆戻りする場合、それは比較的手前の部分でつまりが発生しているサインです。このタイプのトイレつまりには、いくつかの特徴的な現象が見られます。
すぐに水が逆戻りする場合の主な特徴:
- レバーを押した直後から水位が上昇し始める
- 水が流れる音が通常より短い
この現象が起きる理由は、つまりが便器穴(上から見えている穴)に近い位置にあると考えられます。
流した水がすぐにつまりに当たり、逆流してくるのです。
例えば以下のようなケースが考えられます:
手前部分でトイレットペーパーが大量に詰まっている
手前部分で便が詰まっている
本来流してはいけなかったものが便器のトラップ部分に引っかかっている
このタイプのつまりは、比較的対処しやすい傾向があります。
ワイヤー、ハンガーなどで便器穴から挿入して、到達する可能性も高いです。
すぐに逆流する場合は明らかに遮断しているものがありますので、むやみにレバーをひねって勢いで流そうとせず、必ず何かの対処をしましょう。
一度流れてから水が逆戻りするトイレつまりの位置
トイレの水を流したときに、一度は正常に流れたように見えたのに、その後水が逆戻りしてくる現象は、便器内の奥の方でつまりが発生している証拠です。
このパターンは少しずつ流れるトイレつまりの中でも特徴的で、対処方法も異なります。
一度流れてから水が逆戻りする場合の特徴:
レバーを押した直後は通常通り水が流れ始める
流れたかと思いきや逆流して水位が上昇してくる
この場合、便器の奥の方(便器の外に出る手前)で詰まっている可能性が高いです。
ここにある場合、ワイヤーなどを挿入して詰まりを解消するには、素人では難しく、便器が破損する原因になりかねないので専門業者に依頼することをおすすめします。
少しずつ流れるトイレのパイプ内状況を推測する
トイレが少しずつ流れる状態になったとき、直接見ることのできないパイプ内の状況を推測することは、対処法を選ぶ上で非常に役立ちます。いくつかの観察ポイントとテストにより、パイプ内で何が起きているのかをある程度正確に把握できます。
パイプ内状況を推測するためのポイント
- 水の色と濁り
- 茶色く濁った水が逆流 → 汚れの蓄積が原因の可能性
- 透明だが流れが悪い → 固形物による物理的なつまり
- 黒い水や悪臭を伴う → 排水管内で腐敗が進行している
- 気泡の発生パターン
- 小さな気泡が連続的に出る → 部分的なつまりで空気が押し出されている
- 大きな気泡が不規則に出る → 複数箇所でのつまりや空気溜まり
- 流した直後に大量の気泡 → つまりによる空気の圧縮と放出
- 水が流れる音の変化
- 通常より大きい音 → 水の流れが制限され勢いが増している
- 異常に静かな音 → 水がほとんど流れていない
- 間欠的な音 → つまりの周りを水が通過している
まとめ 少しずつ流れるトイレの状況別 解決方法
トイレつまりの状況を正確に把握したら、次は適切な対処方針を立てることが重要です。状態によって最適な対処法は異なり、間違った方法を選ぶと状況を悪化させる可能性もあります。
トイレつまりの状況別セルフチェックリスト
原因別の特徴と対処法
トイレットペーパー・排泄物: 3分以内に水位回復、ラバーカップで対処可能
生理用品・ホッカイロ: 水を吸収して膨らむため専門業者に依頼を推奨
おもちゃ・固いもの: 水位が不安定に変動、症状悪化の恐れあり、専門業者に依頼
水位変化パターンでの判断
- すぐに水が逆戻り: 便器の手前部分でつまり、自力での対処可能性あり
- 一度流れてから逆戻り: 便器奥や排水管でのつまり、専門業者への依頼を推奨
- 水位が高いまま変化なし: 強いつまり、自力対処は困難
回復時間による重症度判断
- 3分以内に回復: 軽度のつまり、自力での対処が可能
- 5分以上かかる: 重度のつまり、専門業者への相談を検討
プロに依頼すべき状況
- 複数回の対処でも改善しない
- 他の水回りにも問題が発生
- 排水から異臭がする
- 水位が不安定で悪化が続いている
自力対処時の注意点
- 強い力での対処は便器破損の原因に
- むやみにレバーをひねり続けるのは避ける
- 確実に対処できない場合は早めに専門家に相談
以上、トイレつまりで少しずつ流れるときにわかる3つの重要なポイントをご紹介しました。
適切な状況判断と対処でトイレつまりが早期に解決しましょう。